めざせ!ハンドレッドセラーエッセイスト

 

 

   

チョキドリームズ向けコラム「教育を考える」

テーマ 「いじめ・生きるということ」

11.アングラ族の皆さんへ(2004年2月執筆)

そこに至った原因は別として、他人に迷惑をかける常識範囲外の趣味や習癖を持っている人は、昔からたくさんいたはずだ。今ほど数は多くないけれど、人づてに聞いたり報道で見聞きする機会もあったから。ただ昔は、そういう人たちはアングラ(アンダーグラウンド)の世界の住人、いわゆる「アングラ族」だった。彼等はアングラ故に、横のつながりというものを持たなかった、いや、持てなかった。

そして今、インターネットが爆発的に広がり、情報の共有化がたやすくなった。ほんの数分前のできごとが、あっという間に全国に流れていることだって、珍しくなくなった。幸か不幸かこの社会変化によって、アングラ族は気付いてしまったのだ。
仲間が世界各地にいるということを。仲間と簡単に手をつなげられることを。仲間との情報交換がたやすくなったことを。

「自分のことを理解してくれる人がいる」という気持ちは、人間に自信を持たせる。自信をつけたアングラ族ほど、怖い者はない。彼等は満を持して地上に現れたのだ。そして日々あちこちで、自分の趣味・嗜好を実行に移している。自分の欲求を満たしたい、ただそれだけのために。

今、世間が本当に物騒だ。私はこの原因のひとつが「アングラ族の目覚め」にあると思えてならない。

そんなアングラ族の標的になっているのが、最近は子供である場合が多い。だけど、子供には何の罪もない。子供をアングラ族から守らねばならないのは、今の社会を選択した大人だ。でも、子供を完璧に守れないことも事実だ。なぜなら誰だって、所詮アングラ族に対してはアマチュアだから。また最近は、教師の中にもアングラ族が混ざっているようなので、よけい始末が悪い。

とにかく地上平和のために、アングラ族の皆さんにはおとなしく地下に戻って頂くか、欲求に対する操縦法を勉強してから地上デビューを果たして頂きたいと、切に願う。